可動橋 〜 動く橋

 船などを通すために、橋の桁が動くように造られた橋を可動橋という。
 桁が動く方向から、以下の4種類に分類できる。
 (1)旋回橋(桁が水平方向に回転)、(2)跳開橋(はね橋、桁が跳ねあがる)、
 (3)昇開橋(桁が上下方向に昇降する)、(4)引き込み橋?(桁が岸の方へ引き込まれる)

 小天橋  小天橋

 天の橋立、京都府宮津市(みやづ)
 旋回橋(鋼製)、旋回部の長さは、およそ20m(目測)

 奥が天の橋立(日本三景のひとつ)
 写真左の橋脚を中心にして、橋桁が水平に旋回する。
 橋桁を90度回転させ、川の流れと平行にして、船を通す。

 - 小天橋の詳細 -

 勝鬨橋  勝鬨橋(かちどき)

 隅田川、東京都中央区
 跳開橋(鋼製)、全長246m(可動部分は約26m)

 1940年建設、日比谷通りから晴海通りへ抜ける都道が
 隅田川を渡る地点に架かる。
 隅田川の水運を考慮して、橋梁形式は跳開橋が選定された。
 しかし建設後、上を走る都道の交通量が激増したため、
 桁を跳ねると交通渋滞が深刻な問題となってしまった。
 勝鬨橋は、もう30年間も跳ねてない。
 写真の中央の径間が稼働部(形式は鋼プレートガーダー)、
 側径間は鋼製の下路ブレーストリブタイドアーチ。

 参考文献:日本の近代土木遺産、土木学会、丸善、2001、pp.84
 (→日本の近代土木遺産の
オンライン改訂版

 ブルーウイングもじ  ブルーウイングもじ

 門司港、福岡県北九州市門司区
 跳開橋(鋼製)、全長108m(可動部分は約40m)

 写真手前が福岡県北九州市、関門海峡を挟んで奥が山口県下関市。
 ブルーウイングは門司港の親水広場(門司第一船だまり)に設けられた、
 日本で唯一の歩行者専用の跳開橋(はね橋)。
 跳開橋は、可動橋の形式としては一番多く、
 勝鬨橋(かちどき、東京、隅田川)、
 タワーブリッジ(ロンドン、テムズ川)なとが有名である。

 - ブルーウイングもじの詳細 -

 諸富鉄橋  諸富鉄橋 (もろどみ)

 筑後川、佐賀県佐賀郡諸富町〜福岡県大川市
 昇開橋、ワーレントラス(昇降式)+鋼製桁橋、長さ430m、15スパン

 1940年に架けられた旧国鉄・佐賀線の鉄道橋。
 正式名は、筑後川昇開橋。

 可動式のレール(長さ24m)が、橋の中央のタワーに設けられている。
 このレールは船が下を通れるよう、上下に昇降する。

 - 諸富鉄橋の詳細 -

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