倉松落大口逆除 (その2)
↑翼壁の装飾(左岸の下流側) 倉松落大口逆除の形態は樋管型ではなく、橋梁型なので、 天端幅(橋長)に対して翼壁の長さは短めである。 翼壁の天端は4段の迫り出しが施され、 上から小口縦-長手横-角-長手横に煉瓦が積まれている。 角の部分が鋸状の装飾になっている。 翼壁に4段もの迫り出しがあり、なおかつ鋸状の装飾まで 施されているのは、埼玉県の煉瓦樋門では他に例がなく、 非常に貴重なものである。(→天端の装飾) |
↑倉松落大口逆除之碑 めがね橋の左岸下流側に設けられている。 明治25年(1892)3月建立。撰文は畠山健、書は堀口準太郎。 碑文はこの当時にしては珍しく、漢字かな混じり文(草書体)。 総工事費3630円をかけ、明治24年3月に起工し、 同年6月に大口逆除を竣工と記されている。 また、”瓦石を畳み膠土を塗りて堅固比なし”と 記されているが、瓦石は煉瓦、膠土はモルタルのこと。 ”堅固比なし”に大口逆除を完成させた喜びと安堵感が表われている。 |
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