福岡市赤煉瓦文化館_ 本ページの画像は、FUJIFILM FinePix 1700Z(150万画素)で撮影しました。

 場所:福岡県福岡市中央区天神1丁目  建設:明治42年(1909) 設計者:辰野金吾

 日本生命保険(株)の九州支社として建てられた。施工は清水組(現.清水建設)。現在は、国の重要文化財。
 内部は会議室や展示施設として利用されていて、福岡市立歴史資料館や福岡市文学館も入っている。
 この建物を設計した
辰野金吾(1855-1919)は、明治期建築界の重鎮で、東京駅、日本銀行本店・各支店、
 浜寺公園駅、等数多くの名建築を残している。赤煉瓦文化館は、東京駅とほぼ同じ頃に設計された。

 福岡市赤煉瓦文化館
 ↑道路の角に位置し、建物はケーキを
 4等分したような形をしている。右側は、
 菅原道真を奉る「水鏡神社」に通じる参道
   目立つ意匠
   ↑目立つ意匠
    商用建築なので、彩りは派手で意匠も絢爛。
    建物の角には塔や入口が設けてある。
    とにかく、にぎやかである。銅葺きの角張った塔、丸い塔、
    ドーム(八角形)に丸窓や ドーマー窓まで。
    装飾にも様々なモチ−フが使われている。

    赤煉瓦文化館と同型のデザインは、同じく辰野金吾が設計した
    岩手銀行 中ノ橋支店(旧盛岡銀行本店、1911)、
    大分銀行赤レンガ館(1913)にも見られる。
    ちなみに辰野金吾は、福岡の隣県、佐賀県唐津市の出身。

 

   辰野式
 ←辰野式
 赤煉瓦に花崗岩の白い帯、
 いわゆる、辰野式と呼ばれる様式。
 1994年の改修工事により、
 大部分の煉瓦は新品に
 取替えられたようだ。
 しかし、窓に嵌る「板ガラス」の
 ほとんどは、外が歪んで見える、
 昔ながら?のもの。
 ランプの明かりが柔らかく見える。
   古いレンガ塀  建物の脇にわずかに残る古いレンガ塀。
 たぶん、建設当時のもの。
 やっぱり、煉瓦はこの質感じゃないとね。
 赤煉瓦文化館の煉瓦の積み方は、
 この塀と同じく、
小口積み
↑赤煉瓦文化館の中は木造のままで、階段もギシギシと歴史を感じさせる音を醸し出す。

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