冠水した久下橋

 撮影地:荒川、埼玉県熊谷市(くまがや)

 大型の台風15号は、各地で大量の雨を降らせながら北上し、2001年9月11日14時頃、関東地方を通過した。
 この台風により多摩川(東京都大田区と神奈川県川崎市)は、危険水位を超え、洪水警報が発令された。
 また、埼玉県でも秩父市浦山で降り始めからの雨量が742mmと、非常に雨の多い台風であった。
 以下は、9月11日の17〜18時に撮影した久下橋である。  
9月12日の久下橋

 冠水した久下橋 左岸の高水敷から  ←左岸の高水敷から

  この光景を目にした時には、一体何なのか、よくわからなかった。
  久下橋には流木やゴミが大量に引っかかっている。
  特に橋の中央部に多い。

  荒川の水位は、最大時には高水敷+1m位まで上昇したようだ。
  (写真左端の柵には、流れてきたと思われるゴミが付着している)
  高水敷から堤防天端まで、あと3mを示す水位標が痛々しい。

  久下橋の周辺には、たくさんの人が集まっていた。
  やはり、地元の人々は荒川が増水すると、久下橋の状況が
  気にかかるのだろう。自転車で駆けつけて来て、
  変わり果てた久下橋をじっと見つめていた、
  女の子(写真手前)が印象的だった。
                       左岸の高水敷上流から→

         久下橋の上流側と下流側に大きな水位差は
         見られないので、ゴミや流木の付着による、
         流れの堰止めは起こっていないようだ。

         ただし、久下橋は損傷を受けていて、左岸側の
         橋桁は、ゴミの重さによって30cm位下流側に
         ずれてしまっている。
         それと、欄干が完全に無くなっている!
         (もっとも、これは事前に取り外した可能性が大)
冠水した久下橋 左岸の高水敷上流から
 冠水した久下橋 左岸堤防の下流から  ←左岸堤防の下流から

  不謹慎だが、なんとも美しい光景である。
  生暖かい風が吹いてきて、水面には靄がかかり始めた。
  デジカメのレンズが曇ってしまって、撮影に苦労した。
  

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