蟹穴橋

 場所:吉野川、埼玉県大里郡寄居町富田
 形式:コンクリート桁橋(1スパン)、長さ 7.2m(歩測)、幅 5.4m 建設:昭和17年(1942)12月

蟹穴橋  ←蟹穴橋 (下流から)
 国道254号線が吉野川を渡る道路橋(斜橋)。
 この橋は比企郡小川町との境界付近に位置し、
 254号をここから1Km南へ進み、金勝山トンネルを
 抜けると、小川町靭負(ゆきえ)である。
 254号線にはここから北西へ1.6Km、塩沢川(荒川の支川)の
 渡河地点(寄居町露梨子〜寄居町富田)にも
 蟹穴橋とまったく同じデザインの塩沢橋が存在する。
 太平洋戦争中の物資が不足する時代に建設された橋だが、
 造りはしっかりしていて、細かな意匠も施されている。
 桁の構造は4主桁のT形はりで、
 桁高は60cm(ハンチを含む)と意外に大きい。
 なお、蟹穴橋の竣工当時、この付近は大里郡男衾村だった。
 
男衾村の道路元標は今もなお残っている。

 親柱
↑親柱
 親柱は高さ1.13m、一辺0.48mの角柱。
 頂部は笠石風になっていて、半球体の
 飾りが付いている。銘板はタイル製。

   欄干の開口部
  ↑欄干の開口部
   欄干は高さ97cm、厚さは約20cmある。
   コンクリートは打ち放しで、表面には
   化粧は施されていない。
   開口部は中柱風の区切りを介して、
   幌形(高さ20cm、幅20cm)を3つ連続させている。

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