大成橋 (おおなり)

 場所:国道17号、埼玉県さいたま市北区大成町四丁目〜北区東大成町ニ丁目
 形式:下路ワーレントラス橋(平行弦、垂直材付き1連、長さ51m、幅員13m?)  建設:昭和11年(1936)

 正式名は大成跨線橋という。国道17号線がJR高崎線とJR川越線を跨ぐ道路橋。

 大成橋
↑大成橋 (大宮側から上尾方面を見る)
 橋門構(正面上部)は装飾のないシンプルな造り。
 歩道の脇には親柱も設けられている。
 写真右側には、通過する新幹線が見える。
   大成橋
  ↑大成橋 (上尾側から大宮方面を見る)
    JR高崎線とJR川越線が、ほぼ45度の角度で、この橋の下を
   通過する。本橋は斜橋でエンドポストは左右がややズレた形で
   位置する。一見、アンバランスで下を通過する時に違和感を感じる。

 材の接合方式

  ←部材の接合方式
  部材の構成は斜材が、シングルレーシング、
  それ以外はダブルレーシング。
  垂直材は建設当初からのものではなく、
  後から補強したものだと思われる。

  時代を感じさせるリベット打ちの寄木細工である。
  大成橋が建設されたのは、戦争へ突入する直前だが、
  まだ鋼材は自由に調達できたみたいだ。
  戦争中には供出と称して、国家による金属類の強制的な回収が
  行なわれた。トラス橋は大きくて目立つので、頻繁に
  その矛先が向けられたようだ。
  トラスの部分を橋の欄干と勘違いしていた人も多いようで、
  ”あの大きな欄干を供出せよ”という笑える逸話も残っている。

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