境橋

 場所:北小畔川、埼玉県日高市高萩〜鹿山、下鹿山(しもかやま)
 形式:コンクリート桁橋(1スパン) 全長 8.3m、幅員 5.3m(拡幅)  建設:昭和8年(1933)12月

 境橋  ←境橋 (下流から)
 県道15号川越日高線の女影交差点(おなかげ)から
 北西へ800m、旧街道が北小畔川を跨ぐ地点に架かる橋。
 この旧道は雑木林の中を適度に曲がりながら、
 旭ヶ丘地区(高萩飛行場跡地)へと抜ける。かつての
 鎌倉街道上道であり(付近にはJR八高線の鎌倉街道踏切もある)、
 随所に切り通し跡が残る、風情のある道である。
 境橋の名は架橋地点が高萩(旧.入間郡高萩村)と
 鹿山・下鹿山(旧.入間郡高麗川村)の境であることに由来する。
 高萩村は昭和31年(1956)に、高麗川村は昭和30年(1955)に
 日高町へ吸収合併した。

 境橋の構造形式は3主桁のT形はりで、橋台はコンクリート製。
 桁高が桁支承部のみ急激に大きくなっているのが特徴的である。
 現橋は上流側へ1.8m拡幅されているので、境橋は建設当初の
 幅員は3.5mだったと推測される。

 親柱と欄干
 ←親柱と欄干
 親柱は高さ85cm、一辺30cmの角柱。
 特別な意匠は施されていないが、下部には控の柱(袖柱を
 兼用)が橋詰めに向かって設けられている。
 親柱には石造りの銘板(29×14cm)が現存している。
 なお、親柱と欄干は連結されていない。

 欄干の高さは56cm、頂部は14cmの幅があるが、
 本体自体の厚さは8cmと非常に薄い。欄干の側面には
 菱形(正確には一辺33cmの正方形を45度回転させた形)の
 開口部がデザインされている。
 表面はコンクリートの打ち放しではなく、
 人造石風の仕上げが施されている。

 左岸の橋詰めには、一級河川
 小畔川起点と
 記された古い標石が残っている。

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