下碇橋?

 所在地:北河原用水、埼玉県行田市酒巻
 形式:RC桁橋(1スパン)、全長 7.5m、幅 5.7m  竣工年:不明

   ←下碇橋(上流から)
 県道56号線の酒巻交差点から南へ100mの地点、
 
北河原用水路の上に架かる橋。橋名ははっきりしないのだが、
 地元では下碇橋と呼ばれているようだ。下碇とはこの付近の
 字名だそうだ。左岸には寛永二年(1625)建立の
 
弁才天像(像容は一面八臂で立像)が祀られていることから、
 この道路は古い街道であることがわかる。

 下碇橋の建設年は不明だが、意匠や様式などから、
 昭和10年代の竣工だと思われる。
 北河原用排水改良記念碑(行田市北河原)には、
 用水路の改修が昭和16年(1941)11月に竣工と
 記されているので、その時に建設されたものだと思われる。
 橋の構造は5主桁のT形はり。
 左岸上流の欄干が白っぽいのは
 破損部の修復がおこなわれたためである。

 欄干と桁
↑欄干と桁(上流側)
 欄干の高さは82cm。欄干の天端はカマボコ状の
 丸みを帯びた仕上げとなっている。
 開口部のデザインは包絡アーチ(逆さ)を
 4つ連続させたもので、コンクリートの橋だが軽快な
 印象を演出してる。近隣の
日本橋(中川、加須市)、
 
高橋(手子堀川、加須市)、高台橋(隼人堀川、
 白岡町)も同様なデザインである。

   
親柱
  ↑親柱
   親柱は高さ103cm(49cm角)、表面には
   人造石風の化粧が施されている。
   側面に設けられた3本のスリットは
   シンプルだが欄干の開口部と
   調和した効果的な意匠である。
   金属製の銘板(35cm×20cm)が
   付けられていた形跡が残る。

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