鷹野橋

 場所:中川、埼玉県加須市下樋遣川(しもひやりかわ) [この付近の中川

 形式:RC桁橋(3スパン)、長さ17m(歩測)、幅2.7m 建設:昭和11年(1936)2月

 鷹野橋  ←鷹野橋 (上流から)
 鷹野橋は大正6年から始まった
中川の改修工事
 建設されたと思われる(この付近の河川改修は昭和7年頃)。
 老朽化が進行していて、部分的に鉄筋が露出しているが、
 使われているのは9mmの丸鋼。当時の土木工事を偲ばせる。

 周辺には同事業で建設されたと思われる古いRC桁橋が、
 数基現存するが、それらの橋とは鷹野橋は細部の仕様が異なる。
 欄干がコンクリート製ではなく、鉄製であること、
 桁の側面に持ち送りが設けられている点がそれである。
 鉄製の欄干は、
八ッ島橋(2.4Km下流、大利根町北大桑)で
 採用されている。

 鷹野橋は古い歴史を持つ橋で、武蔵国郡村誌(記述内容は
 明治9年の調査を基にしている)の樋遣川村の項(13巻、p.60)には、
 ”村道に属し村の南
 天神堀の中程に架す 長七間巾七尺土造”と
 記されている。かつては長さ7間(12.6m)、幅7尺(2.1m)の
 土橋(木製の橋で通路面には土を盛って舗装)であった。

 親柱
↑親柱
 高さ0.95m、人造石で化粧。
河川名は天神堀と記されている。

   桁と橋脚
  ↑桁と橋脚
   主桁はT型で側面に持ち送り付き。
   橋脚はラーメン形式。非常に簡素な造りである。

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