第二菅谷橋 (すがや)

 場所:忍川、埼玉県行田市持田字菅谷〜小敷田(こしきだ)  建設年:不明
 形式:鋼アーチ橋(上路式、1スパン 9.2m、ライズ 1.6m)
 規模:全長 10.1m、幅 2.5m、欄干高 0.27m (全長は歩測、幅は欄干を除く、欄干高は橋面から)

 忍川にある古レールのアーチ橋のうち、最も上流に位置するのが第ニ菅谷橋である。
 使われている古レールには刻印があり、英国のキャンメル社が製造したものだとわかる。
 この付近は忍川の起点から4Kmの上流部で、川幅は狭い。
 また、昔からの流路で、下流部のように昭和初期に開削されたものではない。
 下流部の古レール アーチ橋(6基)は、すべて旧・北埼玉郡下忍村に建設されている。
 (注)本ページの画像は、Nikon COOLPIX 995 (334万画素)で撮影しました。

 忍川と第ニ菅谷橋
↑忍川と第ニ菅谷橋(上流から)
 車が渡っているのが、第ニ菅谷橋。
 蛇行した狭窄部に架けられているのがわかる。
 下流に見える白い橋は、建設中の菅谷橋。
 以前の菅谷橋は橋梁台帳では、第ニ菅谷橋とほぼ
 同じ規模なので、古レールが使われていた可能性が高い。
 200m上流にあった第三菅谷橋も古レールだったそうだ。
   第ニ菅谷橋
   ↑第ニ菅谷橋(左岸上流から)
    小さくて狭い橋だが、制限標識(車幅、重量)は設置されていない。
    通行量は意外に多い。
    欄干のすぐ下にまでゴミが付着しているが、
    増水時には通行不可になることもあるようだ。
    余談だが、右岸100mには巨大な自由の女神が
    建っているので、ランドマークになる。

 床版とアーチリブ
↑床版とアーチリブ(右岸上流から)
 床版は打ち直され、主桁の古レールはコンクリートで、
 巻き立てられている。欄干は古いものが残されている。
 アーチリブは2本の古レールをボルトで連結してある。
 使われている古レールは全部で9本。
 補剛用の縦桁・横桁には、L字形鋼が使われている。

   古レール
   ↑古レール
    刻印が認められ、CAMME? やSEC131の文字が判読できる。
    1890年前後に製造された英国のキャンメル社の
    レールだと思われる。
    第ニ菅谷橋は、忍川にある古レールのアーチ橋のうち、
    最も古いレールが使われている橋ということになる。


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