大沼落 (おおぬまおとし)
撮影地:埼玉県羽生市(はにゅう)
大沼落は延長約3Km(推定)の農業排水路。起点は羽生市尾崎付近だと思われ、
藤井用水と今戸用水(共に埼玉用水路から分水)のかんがい悪水を集めて南へ流れ、
羽生市大沼二丁目で中川の左岸へ合流する。大沼落というのは、近年になっての名称のようで、
武蔵国郡村誌(明治9年の調査を基に編纂)には、その名は見当たらない。
強いて挙げれば、埼玉郡今泉村(13巻、p.87)に記された梵天堀が、大沼落の流路とほぼ同じである。
”梵天堀:村の西方字大房より起り藤井村下組界を南流にして天神堀に入る 長八町四十三間巾三間 悪水を流下す”
長さ950m、幅5.5mの落(悪水路)である。天神堀とは現在の中川のこと。
(1)大沼落の源流(上流から) 羽生市尾崎 左岸に今戸用水、右岸には藤井用水が流れている。 |
(2)大沼落(上流から) 羽生市藤井下組 写真(1)から200m下流。はっきりと悪水路の形態になる。 |
(3)ちょっと古めの橋(上流から) 左岸:羽生市今泉、右岸:藤井下組 写真(2)から500m下流。学校給食センターの上流に架かる |
(4)大沼落の終点(下流から) 羽生市大沼二丁目 写真(3)から900m下流。中川の右岸(羽生市大沼二丁目)から撮影。 右岸にある大沼公園は大沼の跡地を公園化したもので、遊水池を兼ねる。 |