川圦橋 (かわいり)

 所在地:豊野用水、埼玉県加須市大越
 形式:RC桁橋(1スパン)、全長 2.3m、幅 5.5m  竣工:昭和9年(1934)3月

 川圦橋  ←川圦橋(下流から)
 加須市大越と外野の境界付近、県道60号羽生外野栗橋線が
 豊野用水(
埼玉用水路の支線)を跨ぐ地点に架かる橋。
 写真の奥に見えるのは利根川の右岸堤防で、
 河川敷には利根川河川敷緑地公園が整備されている。
 川圦とはこの付近の小字名なのだろうか、
 東300mには川圦神社が位置する。

 川圦橋が建設された当時、この付近は
 北埼玉郡大越村であった。
 ここから西へ900mの大越小学校の付近には
 
大越村の道路元標が残っている。

 川圦橋の下流側の欄干と袖柱は損傷が激しい。
 これは老朽化ではなく、自動車の衝突事故の
 ためだと思われる。県道60号は、ここから50m東の地点が
 約90度の急カーブとなっている。

 欄干と袖柱

 ←欄干と袖柱(上流側)
 欄干は高さ55cm、開口部は幌形(幅18cm、高さ38cm)。
 袖柱は欄干とまったく同じ意匠で、欄干と一体施工されている。
 コンクリート打ち放しではなく、表面には化粧が施されている。
 袖柱の全長は欄干よりも長く2.5mあり、非常に存在感が大きい。
 親柱は当初から存在しないようだ。ただし、欄干と袖柱との
 接合部は銘板を兼ねていて、側面には橋名と竣工年が彫られている。

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