島田橋の詳細
所在地:越辺川、埼玉県坂戸市島田
(注)本ページの画像は、Nikon COOLPIX 995 (334万画素)で撮影しました。
←島田橋(越辺川の右岸から) 島田橋は昭和33年(1958)10月の台風22号(狩野川台風)による 越辺川の増水で流失した記録が残っているので、 現橋はその後の復旧工事で建設されたものだろう。 写真のように進入制限のポールが中途半端な位置に 設けられているので、車で渡る場合には、テクニックが必要だ(笑)。 路面は板張り、舗装はされていない。 1スパンは、長さ3.5m、幅0.2m、厚さ0.05mの板、 13枚で構成され、鋼板で結束されている。 路面の板は縦に並べられているが、 この方式だと路面が濡れた時には滑りやすいし、 強度も望めない。事実、昭和30年(1955)の 埼玉県議会では、冠水橋の路面の板張り方式の 是非について、答弁がおこなわれた記録が残っている。 (→埼玉県議会史 第九巻、1976、p.280) |
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欄干(手すり)と橋脚(上流から)→ 欄干は30cmと低く、地覆(車止め)に近い。 安全性の向上のために設けられたものだろう。 橋桁から河床までは約3mある。 橋脚には直径30cmの丸太が使われている。 形式は日本古来の木橋と同じで、筋違貫 (補強用の斜めの木材)が設けられている。 橋の上流側側面に設けられた斜めの木材は、 流木よけ。流れてきた木が桁や橋脚に 直撃するのを防ぐためのもの。 でも、かなり老朽化している。 |
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←島田橋の裏側 主桁にはH形鋼(20cm×15cm)が7本使われている。 建設当初は木の桁だったと思われるが、 補修を繰り返すうちに、現在の形態になったのだろう。 H形鋼には冠水した時のゴミが大量に付着している。 主桁は橋脚上部のまくらばりの上に直接置かれている。 土橋や木橋に特有な台持ち木は設けられていない。 島田橋には桁と橋脚の間に桁と並行に木製の部材が 設けられている。意外だが、見た目よりも近代的な構造である。 (補足)土橋(どばし)とは、日本の伝統的な木の橋の 構造形式であり、基本的には木造の橋だが、橋面は 土で舗装されている。冠水橋の場合、水没する頻度が多く 橋面が水で洗われてしまうので、土で舗装することはない。 なお、台持ち木とは土橋や木橋の桁支承部のこと。 |