別府沼と江袋沼 [福川のページ一覧]
←別府沼公園 熊谷市西別府 深谷市と熊谷市の境には、かつて別府沼と呼ばれる沼沢地が 広がっていた。荒川扇状地の伏流水が水源となっていたと思われる。 別府沼は福川の源流の一つであった。別府沼の水源地は湯殿神社の 付近であり、境内には寛文11年(1671)建立の水神が祀られている。 別府沼公園は別府沼を総合公園として整備したもの。 国道17号線(上武道路)の西側に位置する東西1Kmにも及ぶ、 細長い公園で、園内は目的別のゾ−ン(イベント広場、 多目的広場、遊具広場、ピクニック広場)に分けられている。 沼沢地の景観と一体化させて生態系が保全されているようだ。 また、園内にはショウブ園や日本式庭園が設けられ、 公園の北端には熊谷市衛生センターと老人福祉センター、 南端には別府小学校などの公共施設が建てられている。 公園の南側700mには、かつてこの地を支配していた別府氏の 墓や城跡(東別府神社内)などの歴史的遺産が残っている(注)。 また、公園から南へ200mの県道276号線の脇には、 大正時代に設置された大里郡別府村の道路元標も残されている。 |
|
↑別府沼落(下流から) 右岸:熊谷市東別府、左岸:大里郡妻沼町原井 熊谷市の別府沼からは北方に向かって、 一本の落し(排水路)が流れ出す。 別府沼落の排水先は、妻沼町の江袋沼である。 |
↑江袋沼(南側から) 大里郡妻沼町上江袋 江袋沼は熊谷市と妻沼町の境に位置する周囲長が 約1.3Kmの沼。慶長年間(1600年頃)に伊奈備前守によって、 開発された溜井(農業用水の貯水池)である。 江袋沼の余水は江袋堰水門を経由して、福川に放流されている。 |
(注)東別府神社を、幡羅郡の延喜式内社(900年頃に編纂された、
延喜式神名帳に記載された古社)である白髭神社だと
する説もあるが、その真偽は定かではない。
戻る:[福川へ]