取水堰 〜 利根大堰

 施設容量 136.96m3/s、計画取水位 T.P.+22.4m、利根川計画高水位 T.P.+27.5m
 形式: 可動堰(堰長 691.7m、可動堰幅 495.4m) 竣工:昭和43年(1968) 設計者:小野久彦(水資源開発公団)

 ゲート区分  形 式 ゲート数  幅(m)   高さ(m) 

位置

 堰柱の名称は
 右岸から1号。
 ちなみにゲートの管理に、
 電子計算機(懐かしい!)を
 導入したのは利根大堰が
 日本で最初。
土砂吐   2葉式鋼製ローラーゲート  2 25 3.5 1〜3号堰柱
調節  2葉式鋼製ローラーゲート 4 40 3.5 3〜7号
洪水吐  1葉式鋼製ローラーゲート 1 40 3.2 7〜11号
3 40 2.4  
 転倒ゲート 2 42 1.1 11〜13号

 魚道: 3箇所(1、3、6号堰柱)
 管理橋: 武蔵大橋(全長687.2m) 有効幅員7m、 鋼桁1等橋

 下流から見た利根大堰
↑利根大堰(右岸下流から)
 写真左から橋脚、1号〜13号堰柱。
 利根大堰の下流側に併設された管理橋(武蔵大橋)は、
 主要地方道
 足利邑楽行田線の橋です。車両はもちろん
 ですが、歩道もあるので歩行者・自転車も通行できます。
 ただ、利根川の堤防を登るのは相当な脚力を要します。

 地元では、武蔵大橋という名称の認知度?は低く、
 橋を指す場合でも、利根大堰と呼ぶそうです。
 武蔵とは武蔵国(関東地方の南部)に由来しています。
   土砂吐ゲートと調整ゲート
  ↑土砂吐ゲートと調整ゲート
   写真左から2、3、4号堰柱。2〜3号間には土砂吐ゲート、
   3〜4号間には調節ゲートが設けられています。
   土砂吐ゲートとは、堰の上流に溜まった土砂を定期的に
   下流へ排出(フラッシュ)するためのものです。そうしないと
   上流側の河床は上昇し、下流側の河床が低下してしまいます。
   調節ゲートとは、利根川の流量が変動しても一定の水位を保つためのもの。

 武蔵大橋 秋の夕暮れ
↑秋の夕暮れ
 1、2号堰柱。 1号堰柱の脇に見えるのは魚道です。
 魚道の上流(利根川の右岸)に取水口が位置します。
 この付近は歴史的に、利根川の治水の要所でした。
 上流右岸には、その証である
中条堤が残っています。
 利根大堰は技術と英知が生み出した構造物です。

   2号堰柱
   ↑2号堰柱(右岸から)
    堰柱はゲートが取り付けられているため、同じ規模の橋に
    比べて規模が大きく頑丈です。幅(横断方向)が3.2m、
    長さは13.9mもあります。写真の右上は、武蔵大橋(管理橋)。
    橋の桁下から水面までは10mもあります。
    利根大堰で、水がせきとめられているため、
    利根川の上流(写真の左側)は、湖のように穏やかです。
    上下流の水位差は、人の背丈以上もあります。

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