合の川橋

 場所:谷田川、左岸:群馬県邑楽郡板倉町海老瀬、右岸:埼玉県北埼玉郡北川辺町柳生
 形式:RC桁橋(9スパン) 長さ 103m(歩測)、幅 6.1m  建設:昭和33年(1958) 

 合の川橋  ←合の川橋 (上流左岸から)
 国道354号線(かつての古河往還)が谷田川を
 跨ぐ地点に架かる道路橋。古河往還は渡良瀬川の
 川除堤(右岸側の堤防)としても機能していた。
 合の川橋にはここから100m上流で、右岸に合流している、
 
合の川の名が冠されている。合の川は今は廃川である。
 というよりも、合の川(かつては利根川の派川)が
 廃川となったのは、江戸時代なので、何故、新しく
 架ける橋にあえて、合の川の名前を付けたのかは興味深い(注)

 合の川橋の周囲には河畔林が密生していて、
 独特な雰囲気を醸し出している。
 桁の側面に付けられた銘板によると、合の川橋の
 施工は河本工業株式会社である。

 合の川橋
↑合の川橋 (左岸から)
 親柱は一辺が64cmの角柱で高さ76cm、金属製の銘板が
 付けられている。欄干は高さ66cm、RC製で直径は95mm。
 中柱は一辺が20cmの角柱で高さ71cm。

   桁と橋脚
  ↑桁と橋脚(右岸下流から)
   河川敷内には、ヤナギ等の大木が群生していて、
   しかも雑草が繁茂しているので、橋には容易に近づけない。
   橋の構造は床版橋で、橋脚はラーメン形式である。

(注)合の川橋は明治時代初期に既に存在していた古い歴史を持つ橋である。
 明治22年(1889)刊行の上野国郡村誌17巻
 邑楽郡海老瀬村(p.417)によれば、
 間ノ川橋:”所在字間ノ川
 長七間、幅一間、創建不詳、古来板橋ヲ架ス、
  本村ヨリ古河町ニ至ル縣道
 間ノ川ニアリ、明治十七年八月掛替ヲナス”とある。
 間ノ川とは合の川のこと。現在はこの付近で、旧合の川が谷田川へ合流する形態と
 なっているが、昔はこの付近の流路は合の川だったようだ。
 間ノ川橋は長さ約12.6m、幅1.8mだった。


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