丹沢開渠、堂坂川橋梁

　所在地：埼玉県秩父郡長瀞町　　秩父鉄道の波久礼駅と樋口駅の間
　形式：Ｉビーム橋（スパン長は3m程度）、煉瓦橋台　　　建設：明治44年（1911）

　これらの橋梁は明治44年（1911）に上武鉄道の波久礼〜金崎間の開通に
　伴って建設されたもの。金崎とは国神村字金崎（現在の皆野町金崎）のこと。
　荒川を渡ることはなく、左岸の荒川駅（金崎）が終点だった。宝登山駅（現在の長瀞駅）から
　荒川駅までは現在とは異なる路線だった。当時の路線は撤去されている。

↑丹沢開渠（左岸上流から）　長瀞町矢那瀬（やなせ） 　高徳寺から100m南、荒川の右岸に位置する。 　橋梁名の丹沢とは荒川の支川である小さな沢。

↑丹沢開渠（上流から） 　　　Ｉビーム橋でスパン長は3.1m。橋台の煉瓦はイギリス積み、 　　　目地は平目地。天端の笠石と支承部の床石は 　　　コンクリートで改修されている。

↑堂坂川橋梁（右岸下流から） 長瀞町野上下郷 　樋口駅から東へ400m、小滝橋（道路橋）の脇に架かる。 　小滝橋の銘板には、この沢の名前は諸沢と記されている。 　橋台には煉瓦造りの土留め壁が設けられている。

↑堂坂川橋梁の銘板 　　　Ｉビーム（スパン長3.4m）の中央には銘板が残っている。 　　　刻字は今も鮮明で、汽車製造合資会社　大阪 　　　明治四十四年製造が判読できる。

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