昌平橋架道橋 (JR中央本線)

 所在地:東京都千代田区神田淡路町2丁目〜神田須田町1丁目
 形式:鋼プレートガーダー橋(中路?、2スパン)  全長44m  建設:明治37年(1904)?

 昌平橋架道橋

  ←昌平橋架道橋(神田駅側から)
  JR中央本線の御茶ノ水駅と神田駅の間に位置し、
  外堀通りを跨ぐ橋。
  建設はJR中央本線の前身である甲武鉄道。
  建設当時は高架だったのだろうが、
  現在となっては、桁下高が低すぎる。

  煉瓦造りの橋台(写真左端)は、紅梅河岸高架橋につながる。
  橋台天端にはテラス風の欄干、コーナーには隅石が設けられ、
  非常に装飾性が高い。昌平橋架道橋の建設年は、
  文献1、p.86-87には、明治37年と記されている。
  しかし、甲武鉄道は上り方向(御茶ノ水駅から神田駅)へと
  建設工事を進めたたこと、橋台である紅梅河岸高架橋の竣工が
  明治41年であることから、おそらく竣工は明治41年以降であろう。
  また、桁の形式は文献1では、中路となっているが、
  どう見ても上路である。  


 桁と橋脚
↑桁と橋脚
 斜めの部材による補強がされていないため、
 桁の内側はすっきりしている。縦の補剛材は三角形。
 橋脚は鋼製で、上部がアーチ状の独特の形状。


 銘板
 ↑銘板
  ハーコート社、デユイスブルグ、ドイツ、1904 と
  記されている。文献1は、銘板にある1904年を、
  そのまま昌平橋架道橋の竣工年としているようだ。
  余談:実はハーコート社は宮内庁御用達であった(笑)
  明治21年(1888)に皇居の二重橋が
  アーチ橋に改築された時、錬鉄製の橋桁を
  納品したのが、ハーコート社(→ 文献2、p.49)。   
文献1:日本の近代土木遺産、土木学会、丸善、2001
文献2:日本の橋、日本橋梁建設協会、朝倉書店、1994

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