↑紅梅河岸高架橋(南側から)
JR中央本線の御茶ノ水駅と神田駅の間に位置する、
煉瓦造りの高架橋。御茶ノ水駅の東側から淡路坂に沿って、
外堀通りまで続く。写真右端の昌平橋架道橋で、
外堀通りを跨いだあと、煉瓦の高架橋はさらに神田側まで
続いている(万世橋高架橋)。紅梅河岸という名称は、
かつて、この付近に河岸(船着場)があったことに由来する。
高架橋の北側(写真奥)には、神田川が流れている。
紅梅河岸高架橋は、甲武鉄道(JR中央本線の前身)に
よって建設された。この付近は昌平橋仮停車場の跡地
だという。直径約7mの煉瓦アーチは、関東大震災にも
びくともしなかったようだ。現在、高架下には個人商店などが
入り、貴重な都市空間を有効活用している。
なお、文献p.86-87には、昌平橋高架橋と記述されている。
(参考文献) 日本の近代土木遺産、土木学会、丸善、2001
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↑橋台部分(南側から)
昌平橋架道橋の橋台でもある。
煉瓦造り(イギリス積み)の本体には、
石をふんだんに使った見事な装飾が施されている。
様式はネオルネッサンス風だという。
天端にはバルコニー風の欄干と持ち送り、
セグメンタルアーチには要石、コーナーに隅石、
脚部に帯石が設けられている。セグメンタルアーチの幅は
高架のアーチと同じで、煉瓦の長手2枚半であるが、
積み方は異なり、イギリス積みである。 |