紅梅河岸高架橋 (JR中央本線)

 所在地:東京都千代田区神田淡路町2丁目
 形式:煉瓦アーチ橋  全長42m  建設:明治41年(1908)

 紅梅河岸高架橋
↑紅梅河岸高架橋(南側から)
 JR中央本線の御茶ノ水駅と神田駅の間に位置する、
 煉瓦造りの高架橋。御茶ノ水駅の東側から淡路坂に沿って、
 外堀通りまで続く。写真右端の
昌平橋架道橋で、
 外堀通りを跨いだあと、煉瓦の高架橋はさらに神田側まで
 続いている(
万世橋高架橋)。紅梅河岸という名称は、
 かつて、この付近に河岸(船着場)があったことに由来する。
 高架橋の北側(写真奥)には、神田川が流れている。

 紅梅河岸高架橋は、甲武鉄道(JR中央本線の前身)に
 よって建設された。この付近は昌平橋仮停車場の跡地
 だという。直径約7mの煉瓦アーチは、関東大震災にも
 びくともしなかったようだ。現在、高架下には個人商店などが
 入り、貴重な都市空間を有効活用している。
 なお、文献p.86-87には、昌平橋高架橋と記述されている。

(参考文献) 日本の近代土木遺産、土木学会、丸善、2001

   橋台部分
  ↑橋台部分(南側から)
   昌平橋架道橋の橋台でもある。
   煉瓦造り(
イギリス積み)の本体には、
   石をふんだんに使った見事な装飾が施されている。
   様式はネオルネッサンス風だという。
   天端にはバルコニー風の欄干と持ち送り、
   セグメンタルアーチには要石、コーナーに隅石、
   脚部に帯石が設けられている。セグメンタルアーチの幅は
   高架のアーチと同じで、煉瓦の長手2枚半であるが、
   積み方は異なり、イギリス積みである。

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