荒川橋梁 (JR八高線)

 所在地荒川、埼玉県大里郡寄居町折原〜藤田
 形式:トラス橋(4スパン、右岸の1径間が下路トラス、左岸の3径間は上路PG)  建設:PGは昭和9年1934
     ただし、左岸の3径間のうち2径間はポーナル型のPG

 荒川橋梁




 ←荒川橋梁(下流から)
 JR八高線の寄居駅〜折原駅の間に位置する。
 この付近の荒川は浅瀬であり、玉淀河原と
 呼ばれている。荒川橋梁の下流には
 正喜橋(1.4Km下流)まで橋は架かっていない。
 かつては寄居町と折原村を結ぶ
 子持瀬渡船場があったが、現在は廃止されている。
 なお、荒川橋梁が架けられた当時、左岸は大里郡寄居町、
 右岸は大里郡折原村だった。
 当時の
寄居町と折原村の道路元標は今も残っている。

 荒川橋梁



 ←荒川橋梁のトラス(右岸から)
 竣工銘板には、
 日本国有鉄道 1986 KS-14 WTT466-2
 川田工業(株)栃木工場とある。
 WTT466-2とは、溶接による(W)、
 下路トラス(TT)で、スパン長が66mであることを
 示している。KS-14とは設計時の活荷重。

 なお、材料銘板も付けられていて、
 鋼材:SMA、住友金属工業(株)
 高力ボルト:F10TW、神鋼ボルト(株)

 荒川橋梁のプレートガーダー
 ←荒川橋梁のプレートガーダー(左岸上流から)
 荒川橋梁の第3、4径間(写真の左端から2つ)は
 第2径間に比べて桁高が小さく、桁の形式はポーナル型。
 ポーナル桁は明治20年代頃までの主流形式なので、
 この桁は転用桁である可能性が高い(注)
 銘板が残っているのは、確認できるのだが
 近寄れないので記されている文字までは
 読み取れない。

 (注)大正時代初期まで、ポーナル形式の桁を
 日本国内で製造していた事例があり、
 事実、秩父鉄道ではそれを採用した橋梁が現存する。
 例えば、
荒川橋梁などである。

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