下鶴橋 (しもづるばし) - 御船町指定文化財 -

 場所:上益城郡御船町(みふね)大字滝尾字下鶴
 架橋:明治19年(1886) 石工:橋本勘五郎・弥熊親子 
 長さ:71.0m  幅:5.3m 径間(スパン):27.3m 拱矢(こうし):9.0m

 国道445号のすぐ脇にあります。名工・勘五郎、晩年の作です。
 竣功までに4年もの歳月がかかっているのは、建設途中で洪水に遭遇したためのようです。
 1950年代まで国道として使われましたが、横に新しい橋が架けられたため、現在はひっそりとたたずんでいます。
 下鶴橋には、通潤橋で導入された「袖石垣」の技法が使われ、両岸部分は裾広がりになっています。

       下鶴橋(御船川)  手前の影は、現在の国道に架かる橋。
 下に流れるのは御船川。
 かなりの急流です。
 河床には大きな石がごろごろしています。

 下鶴橋の径間 27.3mは、日本で7番目の
 大きさだそうです。
 ちなみに、
日本一の径間長は、
 近戸橋(大分県臼杵市、30.0m)、
 2位は霊台橋(砥用町、28.3m)、
 3位が通潤橋(矢部町、28.2m)です。
 (石橋は生きている、山口祐造、葦書房より)

 下鶴橋(消防用のホース)
 どういう訳か、消防用のホースがぶら下がっていました(謎)
 う〜ん、ホースじゃまだなぁ。
 丸みを帯びた欄干と柱は、見事な石造りです。
 
親柱の外には徳利と盃が彫ってあります。お茶目(^^;)

    下鶴橋(アップ)
     明治期の大型橋なので、石組みはかなり緻密です。
     輪石は当然、切石ですが、それ以外の部分は、
     種山石工伝統の自然石の乱れ積みです。

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