北河原用水元圦 (その2)

 埼玉県の煉瓦造り樋門の特徴として、呑口と吐口でアーチの数が異なる形態の樋門が
 数多く建設されたことが挙げられる。
文献1によると、10数基が建設されたようである。
 しかし、現存するのは、北河原用水元圦を含めて、以下の4基のみである。
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三間樋(騎西町、呑口3連、吐口1連、完全な形で現存するが、地中に埋設)
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三軒家樋管(川越市、呑口1連、吐口2連)
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弐郷半領猿又閘門(東京都葛飾区、呑口4連、吐口6連、埼玉県が建設)

 アーチ(上流側)
↑呑み口のアーチ(上流側)
 2連アーチで、アーチリングは3重の巻き立て(小口縦)。
 水切り(柱)とゲートの戸当りは、石で作られている。
 ゲートの戸当りが、こういう形状をしている例は、
 埼玉県の煉瓦樋門ではあまりない。
   銘板とアーチ
   ↑吐き口のアーチ(下流側)
    アーチリングは4重の巻き立て(小口縦)。
    中央の3列は竪積み(長手と小口の組み合わせ)。
    (普通煉瓦と七五煉瓦を使った
フランス積み
    下流側の銘板には竣工年が刻まれている。

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