堤根2号橋 (仮称、つつみね)

 場所:忍川、埼玉県行田市堤根33  建設:昭和8年(1933)
 形式:鋼アーチ橋(古レール使用:上路式、3スパン:3.4m、8.5m、3.4m)
 規模:全長 15.9m、幅 3.0m、欄干高 1.0m (全長は歩測、幅は欄干を除く、欄干高は橋面から)

 堤根地区に2基ある古レールのアーチ橋のうち、下流側にある橋。上流300mには1号橋がある。
 堤根地区の2橋は形式、規模、施工状態が、ほぼ同じである。
 (ともに欄干と床版が改修されている。2号橋の幅員は1号橋よりも20cm広い。)

 堤根という地名は[堤の付近]に由来するそうだが、現在でも忍川の左岸側は、
 荒川(現.元荒川)の氾濫が創り出した自然堤防や微高地が残る地形である。
 この橋から下流300mの堀切橋(昭和8年?建設、ラーメン橋台橋)までの忍川左岸には、
 石田堤(1590年、石田三成によって築かれた堤防。目的は治水でなく、軍事(^^;)が残っている。

 (注)本ページの画像は、Nikon COOLPIX 995 (334万画素)で撮影しました。

 堤根2号橋  ←堤根2号橋(左岸上流から)

 吹上町との境界付近に位置する。
 写真の右方向は吹上町下忍(しもおし)である。
 この橋が建設された当時、この付近は北埼玉郡下忍村であり、
 吹上村(現.吹上町)や忍町(現.行田市)からは独立していた。
 堤根、上流の樋上、下流の袋(現.吹上町)は、
 いずれも下忍村に属していた。昭和15年当時の下忍村の人口は、
 3,000人であった。
下忍村の道路元標は今も残っている。

 橋の上部は市道。周囲には、
 制限標識(車幅、重量)は立てられていない。
 橋中央のスパンは、1号橋と同じ扁平なアーチ。

 橋台とアーチの脚部
↑橋台とアーチの脚部(左岸上流から)
 レールは現在は錆で茶色だが、
 以前はピンク色に塗装されていたようだ。
 横桁(縦桁と直交した方向の部材)には
 L字形鋼が使われている。
 3主構でアーチリブの間隔は1.05m。

   スパンの結合部
   ↑スパンの結合部(左岸上流から)
    橋脚上部のスパンの結合部では、
    縦桁にはU字型に加工したレールが
    使われている。
    塗装の剥がれ具合が中途半端なため、
    古レールの刻印は確認できなかった。

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