大麻生堰用水橋梁 (おおあそうせき)

 所在地:埼玉県熊谷市大麻生、大麻生堰用水  秩父鉄道の大麻生駅と明戸駅の間
 形式:ポーナル型プレートガーダー橋、煉瓦橋台 スパン長12m(推定) 建設:明治34年(1901)?

 この橋梁が架かる大麻生堰用水は、慶長年間(1600年頃)に関東郡代・伊奈忠次によって開削された。
 荒川の左岸から取水し、熊谷市北西部の水田をかんがいする農業用水路である。
 現在は六堰頭首工から取水する大里用水の一支線となっている。

 大麻生堰用水橋梁

 ←大麻生堰用水橋梁(上り方向を望む)
  秩父鉄道の大麻生駅から西へ700m、
  県道47号の
押切橋に隣接して存在する。
  この付近では秩父鉄道の路線は荒川に沿っていて、
  写真の上部は、荒川の左岸堤防。

  大麻生堰用水橋梁は状態が非常に良く、
  橋台の天端に打設されたコンクリート以外は、
  建設当初のままだと思われる。
  橋台の煉瓦はイギリス積み、目地は平目地。
  平の面には
機械成形の跡が確認できる。
  深谷市の
日本煉瓦製造の赤煉瓦であろう。

                        桁の支承部→
                床石(こぶ出し加工)の上に
                平面支承されている。
             大麻生堰用水橋梁の桁と橋台は
         微妙な角度だがずれていて、斜橋である。
桁の支承部
 桁の内部 ←桁の内部
 ポーナル型プレートガーダーの特徴である、
 リベット結合によるブラケット構造になっている。
 桁は補強されておらず、建設当初のまま。
 桁高は101cmと大きめである。
 桁外部の補剛材(10本ある)は、
 端部がJの形をしている。

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