二枚橋
場所:九十川(くじゅう)、埼玉県川越市小仙波〜古谷上
形式:コンクリート桁橋(1スパン)、長さ 8.2m、幅 5.8m 建設:大正13年(1924)8月
↑二枚橋 (下流から) 国道16号線の旧道に架かる道路橋。伊佐沼の西400mに 位置する。九十川は伊佐沼を主な水源とする一級河川、 かつては二枚橋の下流から西へ大きく蛇行していたが、 現在は河川改修の結果、流路は直線となっている。 二枚橋は現存するRC桁橋としては、埼玉県下で 最も古い部類に属する。桁は5主桁のT形はりで、 φ20mmの丸鋼が使われている。老朽化が激しいようで、 現在は桁の補修工事が行なわれている。 |
↑親柱と欄干 直線的なデザインで、装飾的な要素はほとんどない。 親柱は0.32mの角柱で、高さは1.46m。頂部は錘状。 表面には擬石風の化粧が施されている。 隅部に設けられた鉄板は、親柱の破損を防ぐための ものだろう。(竣工当時から設けられていたかは不明) 親柱の側面には銘板はなく、橋名と竣功年が柱に直接、 刻まれている。書体は草書体と珍しい(多くは楷書体である)。 |
(補足)二枚橋が建設された当時、右岸側は川越市、左岸側は入間郡古谷村だった。
もっとも右岸は大正11年(1922)まで、入間郡仙波村だった。
大正11年には仙波村と川越町が合併して川越市が誕生した。
これは埼玉県で最初の市制公布である。
古谷村は昭和30年に川越市と合併して、消滅したが、
古谷村の道路元標はここから1.4Km東の国道16号線脇に今も残っている。