羽生川橋梁

 所在地:埼玉県羽生市西一丁目〜西五丁目  秩父鉄道の西羽生駅と羽生駅の間
 形式:Iビーム橋(転用桁?、スパン長約4m)  建設年:大正10年(1921)

 羽生川橋梁  ←羽生川橋梁
 この鉄道橋は羽生駅の北400mの地点にある。
 下を流れる川は橋梁の建設当時は羽生川と
 呼ばれていたようだが、現在は
城沼落排水路と繋がっている。
 ごく普通の2主桁のIビーム橋であるが、主桁の鋼材には
 LANARKSHIRE STEEL Co. SCOTLAND 15×6 と陽刻されている。
 ラナークシャ(スコットランドにある町)の製鉄所が製造したもので、
 桁のサイズは15インチ×6インチと読み取れる。
 なお、桁は天地が逆に設置されている。
 
 大正10年の時点では、このような小さな桁であれば
 国産品で対応できたはずである。
 この桁は
見沼代用水橋梁(秩父鉄道、東行田〜武州荒木)のように
 他の路線で使われていたものを転用したのだろうか?

 主桁と橋台
 ↑主桁と橋台
  橋台は
イギリス積みで組まれ、目地は平目地。
  使われている煉瓦の平均寸法は21
8×107×58mm。
  橋台の桁支承部には床石が残っている。

   刻印煉瓦
  ↑刻印煉瓦
   
大阪窯業の刻印が確認できる。
   東京工場(現.草加市にあった)が製造したものだろう。
   直径15mmの円の中に、十二と記されている。
   煉瓦には
機械成形の跡が見られる。

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