中川の古い水門(２)

↑安戸落逆止堰　中川（右岸）　埼玉県春日部市八丁目 　昭和６年（1931）竣工、RC水門（水切りは石造り） 　安戸落が中川の右岸へ合流する地点に設けられた、 　逆流防止水門。通水断面は幅3.6m、高さ2.5mの２連で、 　当時としてはかなり大きい。安戸落は幸手市と杉戸町の 　境界付近を起点とする農業排水路。安戸落逆止堰は 　コンクリートで改築される前は煉瓦造り（明治28年竣工）。 　現地には煉瓦とコンクリートの２つの水門の 　竣工記念碑が残っている。　→　安戸落逆止堰の詳細

↑名称不明の樋管　中川（左岸）、埼玉県春日部市永沼 　　　東武野田線から50m下流の左岸堤防に伏せ込まれている。 　　　農業排水を中川へ放流するための樋管。 　　　付近には昭和５年建立の排水機記念碑があり、 　　　ここにはかつて排水機場があったが、庄内古川（中川）の 　　　改修工事に伴い、大正12年に運転を中止し、昭和5年（1930）に 　　　施設を撤去したことが記されている。この樋管は排水機場の 　　　代替施設であり、建設されたのは大正末期から昭和初期の 　　　間だと思われる。

↑永沼樋管？　中川（左岸）、埼玉県春日部市永沼 　大正14年（1925）2月竣工。永沼橋から300m下流の 　左岸堤防に伏せ込まれている農業排水の樋管。 　通水断面は円形。川表には施設名の銘板が付けられて 　いるが、ゲート（木製、幅1.0m）に覆われているために、 　施設名をはっきりとは確認できない。 　川裏にも銘板があり、竣工年と共に 　川辺村　南桜井村連合耕地整理組合と記されている。

↑中庄内樋管　中川（左岸）、埼玉県春日部市水角 　　昭和13年（1938）竣工。五ヶ門樋（1892年竣工の煉瓦樋門）の 　　下流100mに位置する。庄内領悪水路（農業排水路）が中川に 　　合流する地点に設けられている。通水断面は長方形でゲートを 　　２門装備だが、それらは現存しない（戸当りの幅は1.7m）。 　　操作台と欄干が設けられていることから、ゲートの形式は 　　角落しだったようだ。これは昭和初期に実施された庄内古川の 　　改修事業で建設されたものだと思われる。

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