煉瓦造りの  (その6)_


 白壁と煉瓦造りの蔵
↑白壁と煉瓦造りの蔵 埼玉県東松山市本町一丁目3付近
 上沼公園の南端に面した地点にある。
 蔵の基礎と壁面の下部は煉瓦造り(
小口積み)だが、
 壁の大半は表面が漆喰?である。周囲の道路も
 路面が煉瓦貼りとなっていて、
 蔵の雰囲気と調和している。
   井戸?
  ↑井戸? 埼玉県鴻巣市原馬室4088付近

   氷川神社の西側にある。ここは荒川の左岸堤防から
   400m東の地点。付近には造り酒屋があるので、
   その井戸であろうか。直径は約2.1m、
小口積みで組まれている。
   使われている煉瓦の平均実測寸法は、長手不明×108×55mm。
   寸法と質感からかなり古い時代に製造された煉瓦だと思われる。

 手水鉢
↑手水鉢(ちょうずはち) 埼玉県川越市府川、八幡神社
 明治28年(1895)に奉納された煉瓦造りの手水鉢。
 幅(上端96cm、下端90cm)、奥行き47cm。
 使われている煉瓦は
手抜き成形の赤煉瓦。隅部は鼻黒、
 アーチ部(直径55cm)は20個の
異形煉瓦(楔形)で
 組まれている。アーチ部の曲率が大きいために、
 楔の形は上幅が53mm、下幅が30mmと極端である。
 煉瓦は形が歪んだ物が多く、平均実測寸法は
 222×108×55mm。目地厚は約9mm、仕上げは丁寧だ。

   奉納者名と年月が記された煉瓦
  ↑奉納者名と年月が記された煉瓦
   明治廿八年十二月 府川煉化工
   青木里吉。文献などから推測するに、
   府川(当時は山田村府川)には、
   
煉瓦工場があった可能性が高い。
   煉瓦の原材料である土砂は入間川から
   採取したと思われる。なお、大正末期に
   設置された
山田村の道路元標が今も残っている。

 亀屋山崎茶店




  亀屋山崎茶店 川越市仲町(なかちょう)
  川越商工会議所とさいたまコープの向かいにある。
  茶陶苑の煉瓦アーチの門と塀。
  明治33年(1900)の建設だという。

  門には茶色っぽい色の手抜き成形の煉瓦が使われている。
  煉瓦の平均実測寸法は22
4×108×56mm。
  基本的な積み方はイギリス積みだが、袖柱は
  寸法を合わせるために、切った煉瓦が使われているので
  小口積みのように見える。

  塀は機械成形の煉瓦でイギリス積み。
  門の煉瓦に比べると、色は赤い。

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