利根川橋梁 (JR東北本線、宇都宮線)
所在地:利根川、茨城県古河市中田〜埼玉県北埼玉郡大利根町旗井
形式:下路平行弦ワーレントラス橋(9スパン、支間長82.7m)、全長800m(推定) 建設:昭和52年(1977)?
RC橋台、RC橋脚(設計荷重KS-18、基礎工はケーソン、施工は白石基礎工事(株))
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←利根川橋梁(下流右岸から) 東北本線(宇都宮線)の古河駅〜栗橋駅間に位置する。 宇都宮線の前身は日本鉄道であり、明治18年(1885)に 大宮駅と宇都宮駅間が開通している。ただし利根川橋梁の 竣工が明治19年と遅れたため、利根川の渡河は船で連絡していた。 鉄道局の架橋計画(担当はお雇いイギリス人のポーナル)に対して、 内務省土木局はムルデル(お雇いオランダ人)に計画の検証を 依頼している。明治18年3月付の調査報告書が残されている。 →利根川改修沿革考、内務省東京土木出張所、1928、p.120 昔の写真によると、本橋の中央径間は4連の曲弦トラスであった。 利根川橋梁から700m上流では、利根川の左岸に渡良瀬川が 合流している。北6Kmには渡良瀬遊水地がある。この付近から 下流の利根川は、元和7年(1621)に開削されたもので、 かつては赤堀川と呼ばれた(水の流れたことのない関東ロームの 台地を掘削した)。当時の川幅は7間(約13m)であったというから、 300年の年月を経て、川幅は実に60倍に広げられている。 |
↑利根川橋梁(上流右岸から) 連続トラスのように見えるが、形式は単純桁。 各スパンのトラスは、上弦材で結ばれている。 個人的には、この形式は単調なので好きではない。 |
↑利根川橋梁を渡る上りの電車 下流左岸50mの堤防裾には、明治天皇行幸記念碑(昭和6年建立)が残る。 |