関根門樋
所在地:行田市関根、見沼代用水左岸 建設:1902年
関根門樋は、見沼代用水の左岸へ関根落が合流する付近に設けられていた煉瓦造りの水門。
北埼玉郡太田村が県税の補助を受けて、既設の木造門樋を煉瓦造りに改築したもので、
工事は明治34年11月20日に起工、明治35年3月20日に竣功している。
使用煉瓦数は約6万個なので(埼玉県行政文書 明2488-18)、規模は落合門樋(1903年)よりも若干大きかった。
関根門樋は、見沼代用水(星川)から関根落への逆流を防止する目的で設置されていた。→逆流防止の理由
通水断面の形はアーチで、木製のゲート2門を観音開きで取り付けていたそうである。
(見沼代用水の水位が上昇すると自動的にゲートが閉まる仕組みであった)
↑関根門樋の塔 関根落に架かる関根橋の西50mにある。 煉瓦造りの門樋は撤去されてしまったが、 この塔だけは残った。塔は正方形断面で 一辺35cm、地上に50cm突出している。 関根門樋は、東600mにある落合門樋 (見沼代用水、騎西町、1903年)と同じ人が 設計したそうであるが、関根門樋の塔は、 落合門樋よりも小さい。 使われている煉瓦には、機械で成形された 証しである無数のシワが見られる。 この煉瓦も日本煉瓦製造の製品であろう。 煉瓦の平均寸法は、216×105×56mm。 |
↑関根門樋のあった場所 関根落が見沼代用水へ合流する地点から150m上流に、 関根門樋はあった。跡地には現在、 関根橋(1991年建設、RC桁橋)が架かっている。 |
↑関根落伏越と排水機場 昭和初期の元荒川支派川改修事業によって、関根落は 見沼代用水の下を横断して、野通川に合流するように改修された。 写真左が関根伏越、右が排水機場。手前は見沼代用水の管理道路。 |