榎戸堰組合用水樋管 (その2)

 撮影地:北足立郡吹上町榎戸二丁目

 榎戸樋管の吐口
↑榎戸樋管の吐口(下流から)
 アーチトップには6個の煉瓦が小口縦に積まれ、
 くさび石風の装飾が施されている。
   吐口の塔
  ↑吐口の塔(上流から)
   手前の道路が旧中山道。ここから南(写真の奥)へ
   200m進むと、荒川の左岸堤防である。

  
塔の脇の標石

 ←塔の脇の標石

 御影石(花崗岩)製で、25cm角、高さ56cm。
 表に準用河川 元荒川起点、裏に埼玉縣と刻まれている。
 形態は昭和初期に建てられた標石(測量の
 水準点等)でよく見られる様式である。
 昔は、ここが元荒川の起点だったのだろうか(注)
 
現在の起点は、5km上流の熊谷市佐谷田である。

 (注)埼玉県が大正8年(1919)から
 昭和12年(1937)にかけて実施した、
 
元荒川支派川改修事業の工事起点を
 示した標石だと思われる。
 同事業は俗に言う、埼玉県の13河川改修事業の
 一環として実施された。13河川改修に関すると思われる標石は、
 
大落古利根川備前前堀川隼人堀川庄兵衛堀川
 
姫宮落川中川(旧島川区間)、越辺川(入間川の支川)、
 小山川などにも残っている。
 とりわけ、
小山川では残存率(設置率?)が高く、工事起点と
 終点の2つの標石が設けられた支川が多い。
 例えば、稲聚川、間瀬川、小平川、秋山川、
志戸川、天神川、唐沢川である。

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