会の川のレトロな橋 (その6)  (     (6) [会の川の橋一覧

 撮影地:会の川、埼玉県加須市(かぞ)

 上之橋

 上之橋 (かみの:下流から撮影)
 場所:加須市大門町〜中央一丁目
 建設:昭和10年(1935)1月、銘板あり
 形式:鉄筋コンクリート桁橋(1スパン)
    長さ 6.5m、幅 3.4m、欄干高 0.8m、親柱高 0.9m

 加須市の中心部にある橋。写真右上に微かに見えるのが、
 上流100mにある羽根橋。会の川は上之橋の下流から
 金兵衛橋までの区間は
会の川親水公園として整備されている。

 上之橋は、一畝歩堰(農業用水の取水堰)に併設されている。
 この堰から取水した水は、東武伊勢崎線を横断して、
 南側の礼羽地区へ送水されているようだ。
 会の川から取水した農業用水は
青毛堀川に落とされ、
 鷲宮町、久喜市を流下し、再び葛西用水で再利用される。
 上之橋の欄干のデザインは、
三谷橋(鴻巣市、元荒川、宮地堰に併設)、
 
名称不明(新・槐堀川、加須市)に良く似ている。
       旭橋 (あさひ:上流から撮影)
       場所:加須市睦町二丁目〜本町
       建設:昭和10年(1935)前後?
       形式:鉄筋コンクリート桁橋(1スパン) 
       長さ m、幅 6.1m、欄干高 0.8m、親柱高 0.9m

      県道46号 北川辺-加須線(大越新道)の橋。
      北川辺町は利根川を渡った対岸だが埼玉県。
      昭和40年代まで北川辺町への往来は、大越の
      渡しに頼っていた(現在は
埼玉大橋がある)。

    旭橋の袂には新道紀念碑(明治24年建立)があり、
    碑文には旭橋架橋の記述も見られる。かつて旭橋の
    親柱には橋灯が付けられていたという。当時の橋灯は
    照明ではなく、橋をライトアップする目的で設けられる
    ことが多かった。なお、旭橋から150m下流の右岸には
    嘉永年間(1850年頃)建立の
水神宮が祀られている。
旭橋
 会の川橋  会の川橋 (あいのかわ:上流から撮影)
 場所:加須市北篠崎  建設:不明
 形式:鉄筋コンクリート桁橋(1スパン)、斜橋
    長さ 11.3m(歩測)、幅 8.1m、欄干高 0.9m、親柱高 0.95m

 旭橋から2.7Km下流に位置するのが、会の川の
 最下流の橋、会の川橋。この地点から300m下流で、
 会の川は
葛西用水へ合流する。橋の下流には
 農業用水の取水堰:肱曲堰(ひじまがり)が設けられている。
 この堰には昭和9年3月竣工の銘板が残されている。
 コンクリート造りだが、笠石とゲートの戸当りには花崗岩が、
 貼られている。デザインは
関宿水門(ゲート8門、昭和2年建設)に
 非常に良く似ている。右岸から100m南には嘉永五年(1852)建立の
 
水神宮が建っているが、これは取水の安全と安定を祈願したのだろう。
 なお、旭橋から会の川橋までの区間には、切所堰と嵯峨堰の
 2つの取水堰(農業用水)が設けられていて、
 共に右岸へ取水している。

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