芭蕉の句碑  利根川沿線:(深谷市) 本庄市、美里町妻沼町、熊谷市)(行田市)(羽生市、加須市)(北葛飾郡)(大泉町、千代田町
           荒川流域:
秩父郡)(大里郡)(熊谷市、北足立郡)(入間郡)(比企郡)(小川町

 撮影地:埼玉県深谷市

 深谷市原郷 愛宕神社
(1)深谷市原郷 愛宕神社

 昭和十二年(1937)四月建立 秋香拜書
 
  冬枯や 世は一色の 風のおと
 愛宕神社は旧中仙道に面している。
 地元の俳句の会、幡明会の7名が建立。
  深谷市原郷 楡山神社の近傍
  (2)深谷市原郷 楡山神社の近傍

   明治二十八年(1895)十二月建立
 
   冬こもり 又寄りそはん 此はしら
   楡山神社の鳥居から西へ150mの地点、
   斉藤菊次郎の顕彰碑の脇にある。
   芭蕉の二百回忌を記念して建てられた。
  深谷市上柴町西6丁目 光厳寺
  (3)深谷市上柴町西6丁目 光厳寺
   明治三十三年(1900)十二月建立
 
    御命講や 油のやうな 酒五升
   山門を入って左手の鬼子母尊神堂の脇。
   句に詠まれた御命講とは日蓮上人の
   忌日に行なわれる法会のことだそうである。

 深谷市宮ヶ谷戸 住吉神社
(4)深谷市宮ヶ谷戸 住吉神社
 文化十年(1813)二月建立
 
  能見れは 薺はなさく 垣根かな
 孝子中化建之とあり、中化という俳人が
 親の追善供養のために建てたもの。

  深谷市宮ヶ谷戸 住吉神社
  (5)深谷市宮ヶ谷戸 住吉神社
   昭和十三年(1938)秋建立
 
    秋の野や 草の中行く 風のおと
   秋香謹書とあり、(1)の句碑と同じく
   幡明会の6名が建てた。

  深谷市明戸 地蔵堂
  (6)深谷市明戸 地蔵堂
     蓬莱に 聞かはや いせのはつ便
   国道17号深谷バイパスの諏訪新田交差点から
   西へ100mの地点。梅室拝書、惣社中。
   建立年は不明。句に詠まれた
蓬莱とは正月を
   祝う床飾りで伊勢海老などを飾るもの。

 
深谷市江原 摩利支天堂
(7)深谷市江原 摩利支天堂
 明治十七年(1884)秋建立
 
  寒菊や 粉糠のかかる 臼の端
 句碑の高さは2.5mあり、芭蕉の肖像画も刻まれている。
 江原村出身の俳人、市川市月が建立。
 書は梅室、(6)の句碑と同じ人物だろう。
 碑の背面には100数名の俳人が名を連ね、
 地元の深谷市だけでなく、東京、神奈川、
 群馬、長野にまで及んでいる。

  深谷市中瀬 吉祥寺
 (8)深谷市中瀬 吉祥寺
  天保12年(1841)5月建立
 
  頓てしぬ 氣しきは見えす 蝉のこえ
  吉祥寺は利根川の右岸堤防のすぐ脇に
  位置する。この付近は中瀬河岸の跡地。
  句碑は芭蕉の百五十回忌に
  斎藤南々が建立。
  高さ118cm、幅96cm

  深谷市下手計 妙光寺
 (9)深谷市下手計 妙光寺
  文久3年(1863)10月建立
 
   艸臥て 宿かる頃や 藤の花  
  山門の裏に建つ、引導一千人供養の碑の
  裏面に芭蕉の句碑が刻まれている。
  妙光寺十一世
 住職亮海師 尾高惇忠建立
  尾高惇忠は渋沢栄一の従兄。
  官営富岡製糸工場の初代工場長を
  努めた人物だ。→
日本煉瓦製造
  高さ97cm、幅65cm

 参考文献: 芭蕉句碑を歩く、小林甲子男、さきたま出版会、1983


戻る:[河川の一覧
芭蕉の句碑:(本庄市、美里町(深谷市)妻沼町、熊谷市)(行田市)(羽生市、加須市)(北葛飾郡)(大泉町、千代田町
  荒川流域:
秩父郡)(大里郡)(熊谷市、北足立郡)(入間郡)(比企郡)(小川町