芭蕉の句碑 荒川流域(比企郡) (秩父郡)(大里郡)(熊谷市、北足立郡)(入間郡)(小川町
          利根川の沿線:本庄市、美里町)(深谷市妻沼町、熊谷市)(行田市)(羽生市、加須市)(北葛飾郡)(大泉町、千代田町

 撮影地:埼玉県東松山市、比企郡都幾川村、玉川村、滑川町、嵐山町

 比企郡都幾川村大野
(1)比企郡都幾川村大野

 建立年不明
   
ほろほろと 山吹ちるか たきのおと
 木のむらキャンプ場(都幾川)の管理棟の
 北側の植え込みの中にある。
 自然石で高さ120cm、幅48cm。
 背面には不?之高柳水 柏英とある。
   比企郡都幾川村西平
  (2)比企郡都幾川村西平

   建立年不明
     
あかあかと 日はつれなくも あきの風
   慈光寺の参道、山門跡地の青石塔婆群の
   中、カエデの木の根元にある。
   自然石で高さ141cm、幅38cm
   当山九十四世之時 東都特□坊建之
   比企郡都幾川村西平
  (3)比企郡都幾川村西平
   建立年不明
   
  梅が香に のつと日の出る 山路かな
   多武峯(とうのみね)地区の武藤家
   (藤原氏の家系、かつては修験道場)の脇。
   梅香塚といい、本来は小川町上古寺の
   梅松院にあったが、当地へ移されたもの。
   自然石で高さ56cm、幅32cm。


 
比企郡玉川村玉川 春日神社
(1)比企郡玉川村玉川 春日神社

 建立年不明 田杢念建之
   
むかしきけ 秩父殿さへ すもうとり
 春日神社は雀川(都幾川の支川)の
 左岸に位置する。
 句の秩父殿とは畠山重忠(鎌倉時代に
 大里郡川本町に館を構えた武将)のこと。

   東松山市上野本 関根宅
  (2)東松山市上野本(かみのもと)1262付近 関根八郎宅

   明治二十八年(1895)
     
名月の 花かと見えて 綿畠
   上野本地区は南に新江川、さらに南に都幾川
   流れる段丘上に位置する。この句碑は関根家の
   先祖が芭蕉の二百回忌を記念して建立したもの。
   当時の野本村では、畑一面に綿花が栽培されていた。


 
滑川町伊古 速御霊比売神社
(1)比企郡滑川町伊古 速御霊比売神社

 天保十一年(1840)十一月
   
春もやや けしきととのふ 月と梅
 速御霊比売神社(はやみたまひめ)は
 一般的には伊古神社と呼ばれる。
 
滑川の右岸に鎮座する延喜式内社。
 句碑は一の鳥居の脇に立つ。
 高さ75cm、幅49cm

   比企郡滑川町水房 石川氏宅
  (2)比企郡滑川町水房 石川宅

   建立年不明
   
  古池や かわず飛びこむ 水の音
   炭がま沼(農業用のため池)の湖畔に
   建てられていたが、土木工事のさいに、
   ここへ移築されたのだという。
   立地場所と句の内容が一致していたわけだ。
   炭がま沼は
市野川の左岸に位置する。
   高さ119cm、幅39cm

   嵐山町志賀
  (3)比企郡嵐山町志賀436付近

   建立年不明
   
  春もやや けしきととのふ 月と梅
   志賀小学校から北東へ150mの路傍、
   民家の入り口にある。(2)の句碑と同じく、
   付近には志賀堂沼(農業用のため池)がある。
   背面には30数人の俳人名が刻まれている。
   高さ105cm、幅62cm

 参考文献: 芭蕉句碑を歩く、小林甲子男、さきたま出版会、1983


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