見沼公園

 撮影地:行田市荒木  - 周辺の石仏  周辺の橋梁 -

 利根大堰から約2km下流の地点で、見沼代用水は星川(中川水系の一級河川)と合流する
 合流地点は見沼公園として整備されている。公園内には桜の木が、たくさん植えられていて
 花見の名所だという。見沼公園から下流の十六間堰(南埼玉郡菖蒲町)までの区間、
 星川は見沼代用水の送水路として使われている。

 見沼公園  ←見沼公園(東端、下流から撮影)
 利根川から見沼公園までの見沼代用水は近代的に
 改修はされているが、路線は享保年間(1730年頃)の
 開削当初とほぼ同じである。写真の左が星川、右が見沼代用水。
 星川との合流後には、見沼代用水は水路の天端幅が
 約30m(歩測)と、かなり広くなる。見沼公園の西端(写真の奥)では、
 
武蔵水路(見沼代用水と一緒に利根大堰から取水している)が
 星川と見沼代用水の下を流れている(サイフォン、伏越)。
 つまり、見沼公園は周囲を星川、見沼代用水、武蔵水路の
 3つの流れに囲まれている。

 利根大堰が完成するまで、暫定処置として3年間だけ
 見沼代用水から武蔵水路へ通水していたことがあるが、
 その時に仮分水路が設けられたのが、見沼公園の西端だ。
 見沼公園の南西500m(写真左方向)には、
 
小見真観寺古墳(全長112mの前方後円墳)がある。
                 星川と合流(上流から撮影)→

        写真の左が見沼代用水、右が星川。
        星川は約45°の角度で合流している。
        写真中央の白い建物は行田市立荒木小学校
        (ここから500m下流)。小学校の脇には、
        大正時代に建設された
見沼代用水橋梁
        (秩父鉄道)がある。また、見沼代用水橋梁の
       東に隣接する天洲寺には、寛元五年(1247)作の
       木造
 聖徳太子像(国重文)がある。この像は
       (星川の)洪水のさいに、この地へ流れ着いたと
       されている。中川水系にはこの様な漂着伝承が
       多く、近隣では愛染堂(
星川、熊谷市下川上)、
      観音堂(
元荒川、吹上町前砂)、総願寺(不動尊、
   
会の川、加須市不動岡二丁目)にも同様な伝承がある。
星川と合流
 星川  ←星川(上流から、上星川橋から撮影)

 見沼代用水との合流直前の地点。
 
星川の起点は埼玉県熊谷市。
 荒川の湧水や
大里用水(荒川の六堰頭首工から
 取水する農業用水)の余水を主な水源としているようだ。
 というわけで、見沼代用水には利根川だけでなく、
 荒川からの水も流れているのだ。

 星川は起点から見沼代用水との合流地点までの
 区間は上星川という。一方、見沼代用水との
 共用区間が終わる十六間堰から終点(元荒川と合流)までの
 区間は
下星川と呼ばれる。
 上星川は
酒巻導水路の送水路、
 下星川は
末田須賀堰への送水路でもある。

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