石の橋 (その8)   [石橋の一覧

名称不明  名称不明
 通殿川(支川)、埼玉県大里郡大里町中曽根(下流から)
 形式: 石の桁橋(1スパン) 長さ 1.9m、幅 2.8m
 竣工:大正14年(1925)10月11日

 通殿川(づうどの)は和田吉野川(荒川水系)の支川。
 この橋は南市田神社の神橋(参詣橋)である。
 地元の人々の寄付金で建設されたようで、欄干(高さ34cm)の
 側面には寄付金者の名前と金額が彫り込まれている。
 建設当初の形態をほぼ保っているようだが、6枚の橋桁(長さ1.9m、
 幅0.32m)のうち2枚はコンクリート板へ改築されている。
 橋の規模は小さいが親柱、中柱が設けられている。
 橋台(護岸)も石造り(凝灰岩)である。橋の南側には
 殉国慰霊塔(昭和59年再建)があり、西南の役、日清・日露戦争、
 支那事変、大東亜戦争の戦没者の名が記されている。
 なお、慰霊塔脇の交差点には
市田村の道路元標が残っている。

名称不明  名称不明

 文覚川、埼玉県大里郡大里町小八林(上流から)
 形式: 石の桁橋(1スパン) 長 さ2.2m、幅 2.0m

 文覚川は市野川の支川、荒川の右岸堤防の裾に沿って流れる。
 上流〜中流部は横見第一用水路(農業用水路)であるが、
 下流部は完全な排水路(文覚排水路)となる。
 文覚川と横見川の起点は大里町小八林にあり、
 鏡ケ淵(中の淵)の付近で双方へ分水されている。

 この橋は文覚川の起点から250m下流に設けられている。
 桁が石材、橋台がコンクリート製の簡易橋であり、
 歩行者専用である。不要になった石材を橋の桁に転用している。
 石材は厚さ25cmで表面にはこぶ出し加工が施されている。
 当初は欄干(コンクリート製、高さ30cm)が付けられていたようで、
 付近には壊れた欄干が放置されている。

名称不明  名称不明

 横見川、埼玉県比企郡吉見町山ノ下(下流から)
 形式: 石の桁橋(1スパン) 長さ2.6m、幅2.8m

 横見川は荒川水系の準用河川、
 ここから6Km下流で市野川に合流する。
 上流〜中流部は横見第二用水路(農業用水路)として
 使われていて、比企丘陵県立自然公園の東側の山裾を流れる。

 この橋は農作業のために架けられたもので、
 石の桁4本を渡しただけの簡素なもの。
 使われている石材には、享保十二未年二月吉日と彫られている。
 神社などで使われていた石材を、転用したものだろうか。
 なお、横見川にはここから1Km下流の黒岩地区に
 文化十四年(1817)建立の
石橋供養塔が残っている。

戻る:[橋のメニュー] [石の橋1][石の橋2][石の橋3][石の橋4][石の橋5][石の橋6][石の橋7[石の橋8]石の橋9][石の橋10][石の橋11