続・水辺の神様 (その8)_ 続・水辺の神様の一覧

旧忍川の周辺

 塞神
↑塞神 
旧忍川(左岸)、埼玉県行田市長野(ながの)
 旧忍川が武蔵水路を伏せ越した直後の左岸にある。
 埼玉県北部に特有な石仏である。塞神とは文字通り、
 塞ぎ(ふさぎ)の神のことで、外から村の中に災いや
 疫病が入り込むのを封印する、いわゆる、土地の
 守り神として祀られたもの。道祖神と似た面もある。
 この地は旧忍川を挟んで、旧長野村と佐間村の境界。
 旧忍藩領に存在する塞神は、明治期に庚申塔の表面を
 削って改造した事例が多いという。この塞神も本来は
 元禄期?に建立された庚申塔。微かだが日月と鶏の足、
 建立者6人の氏名が確認できる。行田市には
棚田町
 
下池守にも改刻・塞神がある。なお、地元の古老は、
 この付近をソマラと呼ぶ。損馬原(馬捨て場)だろうか。
  辯戈天 
 ↑辯戈天 旧忍川、行田市長野
  旧忍川の河道内に祀られた弁財天。
  新田地区の流耕地から南へ向かって、
  旧忍川の中へ島状に突き出した箇所に
  残っている。川の中にあるのだが、
  旧忍川は廃川なので、流される心配は
  ない。正面は東側を向いている。
  古いものではなく、
  昭和七年(1932)三月建立。
  長野村
 大野右一 建之
  塞神(道標)
  ↑塞神(道標) 旧忍川(左岸)
  埼玉県行田市長野
  新田地区の成就院から西へ100mの
  T字路に建つ。刻字は3面? 年代不詳
  正面:塞神 おそらく忍領特有の
   改刻庚申塔だろう。
  右面:志ようぶ きさい道
  左面は判読不能(すどはし?)
  高さ71cm、幅31cm、厚18cm

 宇賀神
↑宇賀神 旧忍川、行田市長野
 新田地区の成就院に祀られている。
 天明五年(1785)三月 長野村流新田
 巳待講。左側面に世話人2名
 宇賀神とは日本古来の水辺の神様。
 38cmの角柱、高さ104cm、笠付

  馬頭観音(道標)
  馬頭観音(道標) 旧忍川(右岸)
  行田市渡柳(わたりやなぎ)、本性寺
  享和二年(1802) 高72cm
  (台5cm:埋没),幅28cm,奥19cm 
  左面(右中)右 吹上道
     (左中)左 羽生道

  塞神(道標)
  塞神(道標) 旧忍川(右岸)
  行田市埼玉(さきたま)
  (片原)旧騎西街道の辻
  文政十年(1827) 高80cm,幅34cm,奥22cm 
  右面:右,せうぶ(菖蒲)/きさい/ふどう加(不動岡),みち 
  左面:左,さのミち/西ハ行田熊谷道

 水神社
↑水神社 旧忍川(右岸) 行田市埼玉
 旧忍川の右岸から600m南、
小埼沼
 跡地に祀られている。背面に蓮花の
 刻印があるが、板碑(青石塔婆)を
 改造したものだろうか。

  
弁財天
 ↑弁財天 旧忍川(右岸) 行田市埼玉
  これも小埼沼の跡地にある。
  寛政七年(1795)霜月建立。
  埼玉邑 諸貫久佐衛門。

  
念佛供養
 ↑念佛供養 旧忍川(左岸) 行田市小針
  長野落が旧忍川を伏せ越す地点
  (
長野落伏越)にある。
  文化元年(1804)四月、
  小針村野新田、念佛講中

 庚申塔
↑庚申塔 前谷落(左岸)
 行田市駒形二丁目、清岩寺
 清岩寺の門前、8手の青面金剛と
 共にある。延宝八年(1680)九月
 藤原祐久 青面金剛(6手、合掌)、
 日月、2鳥、3猿。高さ95cm、幅43cm
  庚申塔
 ↑庚申塔 前谷落(右岸)
  行田市前谷、光明寺
  光明寺の門前に馬頭観音などと共にある。
  延宝八年(1680)十一月
  青面金剛(6手、合掌)、日月、2鳥、3猿
  高さ83cm、幅39cm
  

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