石橋供養塔 (北埼玉郡北川辺町)_  埼玉県の橋供養碑


 石橋供養塔
 向岸こいつつ 石橋供養塔
 埼玉県北川辺町飯積、遍照寺

 合の川(廃川、旧北利根川)の右岸
 堤防から250m南に位置する遍照寺の
 門前に祀られている。合の川ではなく、
 南側を流れる飯積用水路(用水大堀)に
 架けられていた石橋に関する碑だろう。
 元治元年(1864)二月建立。
 高さ85cm、幅36cm、奥行22cm。
 願主 佐藤次郎兵衛(隣に祀られた、
 十九夜塔の願主でもある)。左右の
 側面には40数名にも及ぶ寄付者名と
 金額の一覧が記されている。
   石橋供養
   石橋供養
   埼玉県北埼玉郡北川辺町栄258付近

   鷲神社から50m北側の道路脇に、
   地蔵、馬頭観音など17基と共にある。
   100m南側を流れる高台用水路の
   前谷橋の供養塔だという。
   安永八年(1779)五月建立。
   正面:武州埼玉郡前谷村、
   願主 賢常 有仙(有の上には宀)。
   左側面:安永六年十二月
   種子、賢常法師霊住、世話人が三名
   この塔は石橋の供養だけでなく、
   願主の慰霊も兼ねているようだ。
   橋供養
   橋供養
   埼玉県北川辺町栄


   ←の石橋供養から北へ100mの十字路に
   庚申塔など3基と共にある。
   大部分が地中に埋没しているが、
   地上に見える27cmの部分からは
   橋供が判読できるので、橋の供養塔である。
   塔の幅は26cm、厚さが16cm。
   風化と損傷が激しい。 

(補足)北川辺町に存在した石橋
 武蔵国郡村誌の12巻(埼玉郡)から、現在の北川辺町の区域に存在した石橋を集計したのが、
 下記の表である。郡村誌は明治9年の調査を基に編纂された。標目数が多いうえに記述も詳細で、
 極めて優れた書である。しかし、あくまでも村誌であり橋梁の悉皆調査書ではない。
 実際に存在した石橋の数は、下記の集計(合計18基)よりも、もっと多かったはずである。

村名 橋名 記述内容 ページ
栄村 観音橋 古河道に属し村の西方 居尻堀の上流に架す 長七尺巾六尺 481
鷹橋 古河道に属し村の西方 鷹匠堀の下流に架す 長六尺巾五尺  
寺西橋 古河道に属し村の西方 鷹匠堀の上流に架す 長七尺巾六尺  
柳生村 中間橋 館林道に属し村の中央 関堀の上流に架す 長五尺巾四尺五寸 498
庚申橋 野道に属し村の東方 関堀の下流に架す 長五尺巾三尺  
道中橋 加須道に属し村の北方 小堀に架す 長五尺巾三尺五寸  
荷稲橋 古河道に属し村の北方 小堀の上流に架す 長五尺巾四尺  
柏戸村 上橋 古河道に属し 上沼に架す 長一間巾一間 502
麦倉村 上橋 加須道に属し村の西方 用水大堀の上流に架す 長七尺巾六尺 505
二つ橋 村の中央 用水大堀に架す 長六尺五寸巾五尺  
倚井橋 古河道に属し村の中央 用水大堀に架す 長六尺五寸巾五尺  
大塚橋 村の東方 六右ェ門堀に架す 長六尺巾四尺五寸  
築道橋 古河道に属し村の中央 天王堀に架す 長六尺巾五尺  
内野橋 古河道に属し村の南方 犬走堀の上流に架す 長七尺巾六尺五寸  
飯積村 須賀橋 村道に属し村の中央 用水大堀に架す 長三間巾九尺 510
山越橋 古河道に属し村の東方 用水大堀に架す 長三間巾九尺  
土永橋 村道に属し村の東方 用水堀に架す 長三間巾六尺  
羽栗橋 栗橋道に属し村の南方 犬走堀に架す 長九尺巾六尺  

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