石橋供養塔 (入間郡越生町)_  埼玉県の橋供養碑


 石橋施主   石橋施主
  埼玉県入間郡越生町小杉、梅園神社

  県道61号越生長沢線に隣接した梅園神社の
  神橋(参詣橋)の脇に祀られている。
  この塔は神橋の竣工記念碑(寄進)であり、
  厳密には石橋供養塔ではないが、石橋の竣工を
  記念したという点で、広義には石橋供養塔に含まれる。
  高さ46cm、幅28cm、厚さ28cmと小さい。
  明和三年(1766)八月建立。
  刻字は正面のみで、建立年と石橋施主 小瘻コ中
  小瘻コとは小杉村を旧字体で表記したもの。

  梅園神社は明治40年に付近の二社が合祀され、
  名前が梅園神社となったが、それまでは小杉天神社であった。
  九州の太宰府天満宮から小杉村へ分祀されたのだが、
  菅原道真にちなんで付近に梅を植えたのが、越生梅林の起源と
  されている。なお梅園神社の梅園とは、当時のこの付近の村名、
  入間郡梅園村に由来する。梅園村は昭和30年に越生町と
  合併して消滅してしまったが、大正時代に建てられた
  
梅園村の道路元標は今も残っている。

 梅園神社の神橋



  梅園神社の神橋

  石造りの反り橋(桁橋だが橋面の形態はアーチ状)。
  全長2.8m(2スパン)、幅1.2mである。
  大きな改修はなされていないようなので、
  明和三年(1766)に架けられた当時の
  状態のままだと思われる。
  ただ、朱色の欄干は金属製であり、
  後年に増設したもの。

(補足)越生町に存在した石橋
 武蔵国郡村誌の5巻から、現在の越生町の区域に存在した石橋を集計したのが、
 下記の表である。郡村誌は明治9年の調査を基に編纂された。標目数が多いうえに記述も詳細で、
 極めて優れた書である。しかし、あくまでも村誌であり橋梁の悉皆調査書ではない。
 実際に存在した石橋の数は、下記の集計(合計6基)よりも、もっと多かったはずである。

村名 橋名 記述内容 ページ
黒岩村 鉄砲橋 小川道に属し村の中央 小溝に架す 長三尺巾六尺 100
津久根村 中西橋 村道に属し村の西北 上の谷堀の下流に架す 長二間巾九尺 103
中堀橋 村道に属し村の東北 中の谷堀の下流に架す 長九尺巾八尺  
清水橋 村道に属し村の東方 下の谷堀の下流に架す 長九尺巾七尺  

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