橋供養塔 (川越市)_ | 埼玉県の橋供養碑 |
橋供養佛 古川排水路(右岸) 埼玉県川越市菅間545付近 下菅間交差点の西側、阿弥陀堂の 脇に4体の石仏と共に祀られている。 ここから50m東側に流れる、 古川排水路は入間川の古道である。 写真の右は如意輪観音(安永二年)、 左が橋供養佛。 享保十年(1725)十一月建立。 地上高130cm(うち、台石44cm)、 幅42cm、奥32cm。 塔名と建立年しか記されて いないので、一見すると菩薩像。 |
石橋一処本願 入間川(右岸) 埼玉県川越市寺山、観音堂 平塚橋(入間川)の右岸橋詰から 北東へ100mに観音堂がある。 その入口には火の見櫓が建っていて その下に倒れたまま放置されている。 高さ93cm(上部は破損)、幅31cm。 建立年の文字は欠落している。 施主村中 名主 本多弥五佐衛門 組 山口与三佐衛門 組 岩沢久佐衛門 入間川ではなく、付近の農業用水路に 架けられた石橋に関する碑だろう。 |
石橋供養塔 赤間川(右岸) 埼玉県川越市上野田町19付近 県道160号線の川越市合同庁舎入口の 交差点から西側へ50m、赤間川の右岸に 祀られている。赤間川(下流では新河岸川)に 架けられていた石橋を供養したものであろう。 肉厚の石材に太い書体の文字が特徴的である。 高さ107cm、幅41cm、奥行き43cm。 文政二年(1819)秋建立。 左側面に野田村中 世話人 関根八右衛門 内田長右衛門。 |
石橋供養塔 中川(左岸) 埼玉県川越市増形142付近 川越シャトルの増形バス停から南へ 200mの地点。中川(農業用水路、 下流で赤間川へ合流)の橋の袂に ある。橋は現在はコンクリートだが 以前は石橋だったのだろう。 ここは藤倉との境界。 享和二年(1802)三月建立。 高さ90cm、幅33cm、奥行き23cm。 左側面に増形村 願主 若者中 この供養塔は道標を兼ねていて 右面に江戸道、左面に東 川越道 北 △△△道 |
石橋令七観音供養塔 九十川(左岸) 埼玉県川越市大中居312付近 高松寺の敷地内、集会所の北側の塀に 12体の石仏(道祖神、馬頭観音5体、 牛頭観音2体、青面金剛、十一面観音 など)と共にある。ここから500m西側に 流れる九十川に関係した石橋供養塔 だろう。三面に菩薩の座像の浮彫。 寛政六年(1794)十一月建立。 地上高110cm(うち、台石12cm)、 幅31cm、奥22cm。武州入間郡大中居邑 左側面に世話人と施主が8名、 右側面には近隣の鶴田村、小中居、 新河岸の9人の名が記されている。 |
石橋供養塔 新河岸川(右岸) 埼玉県川越市砂600付近 勝光寺の南側の道路脇に9体の 石仏(馬頭観音や庚申塔)と共に 祀られている。ここから300m西側には 新河岸川が流れているが、江戸時代も かなりの川幅だったったようである。 南東へ500mの地点に架かる旭橋の 付近には河岸場が設けられていた。 寛政八年(1796)四月建立。惣村中 左右の側面に川越市近隣の約60の 村名が、背面には入間郡砂邑 松本某、 岡某、他3名が記されている。 正面に彫られた立像は道祖神だろうか。 |
△造立橋供養佛 埼玉県川越市的場1897付近 法城寺の門前に12体の石仏(内、 馬頭観音が7体)と共にある。 どこからか移築されたものだろう。 享保十一年(1726)二月建立。 正面に如意輪観音像、 的場村惣村中 世話人施主3名。 台座には近隣の約50の村名が 彫られているが、高萩(日高市)や 太田ヶ谷(鶴ヶ島市)など、 かなり遠い所の村名も見られる。 |
石橋供養塔 北小畦川(右岸) 埼玉県川越市笠幡3923付近 県道15号線の田中バス停と JR八高線の西部踏切の中間にある。 この付近は日高市高萩との境界。 供養塔の脇に祀られているのは、 馬頭観音(天明元年建立)。 享和元年(1801)十一月建立。 塔の高さは31cmで非常に 小さいのが特徴。道標を兼ねていて、 側面には左 入間、右 川越とある。 |
奉建立橋供養 念仏講中 南小畦川 埼玉県川越市笠幡3635付近 県道15号線の上野バス停付近、 上野公会堂の敷地内に、地蔵、 普門品供養塔、巡礼供養塔など4基と 共に祀られている。 文化八年(1811)九月建立。 高さ87cm、幅37cmで、正面に地蔵の 浮き彫り。右側面に世話人(僧侶)が 2名、左側面には、武州高麗郡 笠幡村上野 鳥ヶ谷戸 黒浜 豊人 |
石橋七ヶ所新造 北小畦川(左岸) 埼玉県川越市笠幡2392付近 協栄自治会館から北西へ200mの 三叉路に祠があり、3体の馬頭観音 1体の巡礼供養塔と共にある。 寛政四年(1792)八月建立。 高さ110cm、幅37cm 正面には聖観音が浮き彫りされ、 奉読誦普門品供養尊講中とある。 下部に笠幡村道目木中半沢の 3名の名前(苗字なし)と世話人 弥七 左側面に天明三年 光明寺 |
石橋修補供養△ 北小畦川(左岸) 埼玉県川越市笠幡1280付近 宮下橋の左岸橋詰に祀られている。 天明三年(1783)二月 高さ93cm、幅38cm 正面に6手の馬頭観音像、下部に 笠幡村 施主 下宿 左側面に建立年。 右側面に石橋修補供養△ |
石橋供養為二世安楽 南小畦川(右岸) 埼玉県川越市笠幡229付近 大町自治会館の敷地内に地蔵など 4体の石仏と共に祀られている。 享保二十年(1735)三月三十日 高さ87cm、幅41cm 聖観音像 |
馬頭観世音(石橋十八箇所供養之塔) びん沼川(右岸) 埼玉県川越市萱沼(かいぬま)2343 萱沼公民館の南側の道路脇に、 小さな観音像(文久四年)と共に 祀られている。萱沼地区は南端が 富士見市東大久保と接し、東端は びん沼川を挟んで、さいたま市 飯田新田と接している。 ここから200m南側に流れる、 びん沼川は荒川の旧河道である。 文化十年(1813)十一月建立。 高さ63cm、幅22cm、奥行き17cm。 正面は馬頭観世音だが、左側面に 石橋十八箇所供養之塔とある。 |
石橋供養塔 不老川(左岸) 埼玉県川越市今福 砂久保橋(不老川)の左岸橋詰にある。 不老川は新河岸川の支川。 砂久保橋は川越と所沢、入間を結ぶ 街道(現在は県道6号線と8号線)が 交差する付近にあり、昔から 交通の要所だった。 天明八年(1788)十一月 武州入間郡 今福村 砂久保村 世話人 施主 青面金剛(6手)の坐像と日月。 左側面に扇川岸、新川岸、今福村、 砂新田などの7人の氏名、右側面には 近隣の24村(堀金村、三ツ木村など 遠方の村もあり)。 高さ97cm、幅34cm |
(補足)川越市に存在した石橋
武蔵国郡村誌の入間郡と高麗郡、比企郡(4、5巻、6巻)から、現在の川越市の区域に存在した石橋を
集計したのが、下記の表である。郡村誌は明治9年の調査を基に編纂された。標目数が多いうえに
記述も詳細で、極めて優れた書である。しかし、あくまでも村誌であり橋梁の悉皆調査書ではない。
実際に存在した石橋の数は、下記の集計(合計20基)よりも、もっと多かったはずである。
このページに掲載した石橋供養塔の碑文からだけでも、33基以上の石橋が存在していたことがわかる。
村名 | 橋名 | 記述内容 | ページ |
山城村 | 山城橋 | 川越道に属し村の南方 赤間川の下流に架す 長八尺巾七尺 | 165 |
藤倉村 | 葛茂川橋 | 村道に属し村の北方 葛茂川の下流に架す 長二間巾六尺 | 168 |
増形村 | 泥辺橋 | 村道に属し村の中央 泥辺川の上流に架す 長二間巾一間 | 174 |
伊佐沼村 | 橋 | 村道に属し村の南方 用水の下流に架す 長六尺巾四尺 | 177 |
扇河岸 | 橋 | 里道に属し村の中央 小渠に架す 長四尺巾一間四尺 | 361 |
並木村 | 橋 | 川越道に属し 用水に架す 長一間巾一間半 | 378 |
橋 | 用水に架す 長一間巾一間半 | ||
橋 | 用水に架す 長一間巾一間半 | ||
橋 | 用水に架す 長一間巾一間半 | ||
橋 | 用水に架す 長一間巾一間半 | ||
橋 | 桶川道に属し 用水に架す 長一間巾一間 | ||
大中居村 | 小舟橋 | 川越道に属し村の西方 悪水の下流に架す 長二間巾七尺 | 385 |
鴨田村 | 橋 | 川越道に属し村の中央 用水の下流に架す 長九尺巾八尺 | 404 |
小堤村 | 中道橋 | 川越街道に属し村の南方 用水の上流に架す 長三尺巾五尺 | 140 |
郭橋 | 村道に属し村の中央 悪水の上流に架す 長六尺巾五尺 | ||
下広谷村 | 石橋 | 川越街道に属し村の東南 悪水の下流に架す 長一丈三尺巾一丈一尺 | 163 |
石橋 | 里道に属し 用水の下流に架す 長六尺巾一丈二尺 | ||
的場村 | 下河原橋 | 川越街道に属し村の中央 用水に架す 長九尺巾五尺 | 176 |
上老袋村 | 橋 | 村道に属す村の西方 古川の上流に架す 長七尺巾七尺 | 10 |
鹿飼村 | 橋 | 川越道に属し村の南方 入間古川の上流に架す 長二間三尺巾一間二尺 | 22 |
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